インピーダンスコントロールとは?※詳細はこちらをクリック
高速で大容量のデータを扱う生活が当たり前となってきている昨今、 (スマートフォン・デジタル放送・高速ネットワーク・5G・IoT…等) デバイスや筐体の小型化・高密度化が進んでいます。
これに伴い、データ転送速度が Gbps (GHz) 帯への移行、広帯域化の使用の増加し、ICなどのデバイス管理だけでなく、プリント基板においてもインピーダンスコントロールをすることの重要性が増しております。
そもそも「インピーダンス」とは、交流回路における電流を妨げる「抵抗」の事を指しています。
インピーダンスコントロールとは、基板における電気抵抗を管理する意味があります。
デバイス-コネクタ間のパターンに「一番流れやすい電流」を流す事が、特性インピーダンスの
「コントロール」となり、回路の高速化・効率化に繋がります。
その為、特性インピーダンスがただあれば良い訳では無く、決められた値でコントロールする事によって、
はじめてデバイスに最適な電流を流すことが可能となります。
また、マッチング(整合)が取れていないと、デバイスや回路が動作不安定になったり、
致命的な場合には「誤動作」や」「動作不能」を引き起こす要因になる恐れもあります。
実際の基板でインピーダンスコントロールアンマッチなどにおいて、相談を受ける例を記します。
信号に反射やクロストーク、遅延が発生時
→ 信号波形が乱れる。(オーバーシュート・アンダーシュート等)
→ 誤動作や動作不良の要因になる。
→ 電流増加や・立ち上がり時間 (立ち下がり時間) が早くなった事によるノイズの増加。
ノイズ増加によるデバイスやパターンへの干渉・感受。(EMC 問題)
信号がノイズで見えなくなる。
→ パターン・デバイス・コネクタ部におけるインピーダンスのミスマッチング。(不整合)
基板材料の損失により、信号品質が低下する。
→ 基板内のパターン長に対し、信号の振幅数 (周波数) の長さ (波長) が同等か、それ以下になる。
高周波において無視出来なくなる。(集中定数回路から分布定数回路へ考え方)
→ 表皮効果による導体損失 (銅箔や銅メッキ分等の損失) の増加。
→ 材料の誘電正接 (tan d) による誘電損失 (基材が持つ損失) の増加。
→ GHz 帯ではこれらの損失 (特に誘電損失) が特に顕在化してくる。
これらの要因が総じて信号品質 (シグナル・インテグリティ) を悪化させる。
また、配線の重要性に関しても計算結果だけの配線では不十分となるケースもあり、
意図するコントロールをする場合、絶対値で0,3mm以上の間隙を確保してください。
一般的に使用される場合での検証結果を下記に示します。
電磁界シミュレーションによる損失具合 図ー2
層構成表一覧
インピーダンスコントロール基板を製造する場合、一般的には事前に層構成作成・基材選定など、
通常基板と異なる管理が必要です。キョウデンダイレクトでは、お客様が希望するインピーダンス値に対して、
事前に層構成を掲示し、指示通りのパターン設計をして頂く事にてコントロール対応が可能です。
※測定サービスは対応しておりません。
基板製造を行っているキョウデンダイレクトだからこそ、信頼と安心をお届け致します。